「確かな未来は、懐かしい風景の中にあります」(柳生 博さん)
◎水源の森100選「59 上の荘の森」(林野庁)
◎日本重要湿地500《生物多様性の観点から重要度の高い湿地(略称「重要湿地」)》(環境省)
◎水源涵養保安林(滋賀県)
◎ミツガシワ等生育地保護区(県条例)
◎30by30「自然共生サイト」「奧びわ湖・山門水源の森」(環境省)
環境省では、ネイチャーポジティブの実現に向けた取組の一つとして、企業の森や里地里山、都市の緑地など「民間の取組等によって生物多様性の保全が図られている区域」を「自然共生サイト」として認定する取組を2023年度(令和5)から開始しました。
4月から申請受付をし、 有識者審査を経た結果、 この度、初めての環境大臣認定を122か所(35都道府県)にて行う ことが決定しました。今回認定が決定した122か所の合計面積は約7.7万haであり、これは国土の約0.2%、東京23区を超える大きさになります。
今後、保護地域との重複を除いた区域を、OECM(other Effective area-based Conservation Measures:保護地域以外で生物多様性保全に資する区域)として国際データベースに登録することを予定しています。
(環境省2023年度前期「自然共生サイト」認定結果について)より
1960年代まで生産されていた炭は京阪神に出荷され、この地域の生活を支えてきました。その当時は森もよく手入れされていましたが、その後森は放置され、里山としての環境は失われていました。
「山門水源の森を次の世代に引き継ぐ会」を中心に保全や復元が進められていますが、シカやイノシシなどによる獣害が深刻で、対策に追われています。
このような気候を反映して、寒地性と暖地性の植物が多様な植生を作っています。代表的な例として、寒い気候を好むブナと暖かい気候を好むアカガシとが枝を交わして同居している姿が見られます。(左の写真:上はブナ、下半分はアカガシ)このような多様な植生は、さまざまな昆虫や動物たちの命をも支えています。また、森に囲まれるようにして大きな湿原があり、多くの湿生の植物や水生昆虫、両生類などが生息し、生態系を一層豊かにしています。
2008年、滋賀県の条例で「山門湿原ミツガシワ等生育地保護区」に指定されました。この指定は、山門湿原で湿生および水生の希少植物11種が確認され、これらの植物の存続上重要な区域であることによるものです。
●クサレダマ
●トキソウ
●ヒメタヌキモ
●ミツガシワ
●アギナシ
●サギソウ
●セイタカハイリ
●ヒツジグサ
●ヒメミクリ
●ヤチスギラン
●ミカヅキグサ
滋賀県レッドデータブック2015年版カテゴリー
●絶滅危機増大種
●希少種
●分布上重要種
●その他重要種
※(野草)表中の「バイカオウレン」は「キタヤマオウレン」に変更しています。
この森にはブナの群生地があります。ブナは水分を多く含むため建築材として利用されず,無用扱いされてきました。近年、ブナは水源をまもる木として注目されるようになり、ブナ林の保全に関心が高まっています。
2017年12月15日びわ湖放送「しがのイチオシ!」にて紹介していただきました。
2019年11月23日 びわ湖放送「滋賀と京都の Good Sign -よいきざし-」『太古の自然のつながりを未来につなぐ人々 #1』で紹介していただきました。
2021年8月18日、中日新聞で「<湖東湖北 涼みスポット> (13)山門水源の森(長浜市)」として紹介いただきました。
持続可能な開発目標(SDGs)(「開発」目標を山門では「持続可能性の具現化」と読み替えています)