「確かな未来は、懐かしい風景の中にあります」(柳生 博さん)
1960年代まで生産されていた炭は京阪神に出荷され、この地域の生活を支えてきました。その当時は森もよく手入れされていましたが、その後森は放置され、里山としての環境は失われていました。
「山門水源の森を次の世代に引き継ぐ会」を中心に保全や復元が進められていますが、シカやイノシシなどによる獣害が深刻で、対策に追われています。
このような気候を反映して、寒地性と暖地性の植物が多様な植生を作っています。代表的な例として、寒い気候を好むブナと暖かい気候を好むアカガシとが枝を交わして同居している姿が見られます。(左の写真:上はブナ、下半分はアカガシ)このような多様な植生は、さまざまな昆虫や動物たちの命をも支えています。また、森に囲まれるようにして大きな湿原があり、多くの湿生の植物や水生昆虫、両生類などが生息し、生態系を一層豊かにしています。
2008年、滋賀県の条例で「山門湿原ミツガシワ等生育地保護区」に指定されました。この指定は、山門湿原で湿生および水生の希少植物11種が確認され、これらの植物の存続上重要な区域であることによるものです。
●クサレダマ
●トキソウ
●ヒメタヌキモ
●ミツガシワ
●アギナシ
●サギソウ
●セイタカハイリ
●ヒツジグサ
●ヒメミクリ
●ヤチスギラン
●ミカヅキグサ
滋賀県レッドデータブック2015年版カテゴリー
●絶滅危機増大種
●希少種
●分布上重要種
●その他重要種
2017年12月15日びわ湖放送「しがのイチオシ!」にて紹介していただきました。
2019年11月23日 びわ湖放送「滋賀と京都の Good Sign -よいきざし-」『太古の自然のつながりを未来につなぐ人々 #1』で紹介していただきました。
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2021年8月18日、中日新聞で「<湖東湖北 涼みスポット> (13)山門水源の森(長浜市)」として紹介いただきました。
持続可能な開発目標(SDGs)(「開発」目標を山門では「持続可能性の具現化」と読み替えています)