付属湿地の生きものたち・・(2019/06/30)

 大雨との予想でしたが、午前中は時たま降る程度の雨でした。昼頃には強く降る時間帯もありましたが、雨上がりに捜してみると、ハッチョウトンボは何事もなかったかのように、いつもの場所にじっと止まっていました。

 雨でモリアオガエルの卵塊も増えてきました。 

・ハッチョウトンボのメス(左)

・ハッチョウトンボのオス(中)

・モリアオガエルの卵塊(右)

(Murata)


多様な生物が生息する裏では、その生物の死も・・(19/06/28)

 森の中に比較的多く分布しているナツツバキが咲き始めました。未だ 初期の段階で日ごとに花数が増えてゆきます。この花は「一夜花」とも言われ 世のはかなさの比喩に使われます。

 しかし、美しいものばかりでは無いのが自然です。 今日は観察コースにキビタキの遺体がありました。林間でさえずるキビタキは とてもきれいですが、いつかは死を迎え自然の循環の中に戻ります。

・咲き始めたナツツバキ(左)

・降雨期に活動活発なニホンヒキガエル(中)

・キビタキの遺体(右)

(Fujimoto)

ポスター展(2019/06/28)

 奥びわ湖・山門水源の森のポスター展を7月31日(水)まで、長浜信用金庫 本店で行なっています。お近くへお越しの際はぜひご覧ください。

(Murata)


ササユリのシーズンも終わり、梅雨入りの日の湿原(19/06/26)

 ササユリのシーズンが終わったにもかかわらず、新聞報道が 遅かったこともあり、今日も「ササユリは咲いていますか?」 と。

 記録上最も遅い「梅雨入り」が発表されましたが、今日の 森は日射しの強い夏のような1日でした。そんな湿原は、今ハッチョウトンボ のシーズンです。付属湿地にも今年は次々とハッチョウトンボが 発生しています。ゆっくりと付属湿地で探して下さい。

・遅めに咲いたサワラン(付属湿地)(左)

・モウセンゴケをバックにハッチョウトンボ♂(中)

・ヒツジグサをバックにハッチョウトンボ♂(右)

(Fujimoto)


梅雨入り前の森(2019/06/25)

 今頃になっても梅雨入り前というのもおかしいが、これが現実。知人のキノコアドバイザーの先生から雨が少なくてキノコが大不作という情報をいただき、やはり異常感が募ります。そんな状況下、春から夏への季節の移行期にあたる森の様子です。

【画像左】地面に顔を近づけての保全作業の合間に見つけたキノコです。山門の森でもキノコ発生が遅れており、今日見た唯一のキノコです。明日から雨の予報、大発生?

【画像中】シロモジ。独特の形の葉が陽光を透かし、大きな果実とともに生き生きとした活力を感じます。

【画像右】この画像の木々はほとんどすべてがアカガシです。アカガシは常緑樹で、厚い葉が林床を覆って暗くなるはずです。しかし、この画像では非常に明るくなっています。これは今が古い葉の入れ替わり時期で、新しい葉が大きく広がる前に古い葉を落とすことから生じている姿です。

(森の案内人X)


名残のササユリにつづく草本類が(19/06/23)

 今日も日曜日とあってササユリを目当ての来訪者が ありましたが、峠は越え名残の株が申し訳なさそうに 咲いています。沢沿いではオオバギボウシが、付属湿地 ではコバノトンボソウ・モウセンゴケ・サワラン・カキラン・ ヒツジグサ・ヒメミクリ・ノハナショウブの花が見られます。

・名残のササユリ(湿原脇)(左)

・カキラン(付属湿地)(中)

・サワラン(付属湿地)(右)

(Fujimoto)


森の中で地味に生きる者たち(2019/06/22)

 ハイライトを浴びることはなくても生態系のサイクルの中で地味に生き、魅力にあふれた者たちが存在します。

【画像左】身近な生き物の中では、嫌われ者の代表格クモです。多分コクサグモと思われますが、見事なトンネル状の住居を作っています。周囲の網にかかった獲物の食べカスが散乱しています。

【画像中】イトトンボの仲間のモートンイトトンボの♂です。滋賀県では減少傾向が続き、希少種に指定され、環境省レッドデータブックでも準絶滅危惧種にランクされています。7月5日にはトンボの調査が行われる予定で、この時期のトンボの全容の判明が期待されます。

【画像右】シャクジョウソウ。葉を持たず、葉緑素も持たなくても植物です。自分では成長するための栄養分を作れないため、他から栄養をもらっています。

(森の案内人X)


個々の花を見ると未だ新鮮な花もあるのだが(2019/06/19)

 湿原脇の200株前後の株の大半が咲き終わった感じですが、 個々の株を見ると未だ蕾のものや、昨日開花したのではという 新鮮な花も見られます。湿原の周りでは、日に日にモリアオガエル の卵塊の数が増えています。

・峠を越えて花色が薄くなったもの・蕾の株も(左)

・昨日咲いたのではという鮮やかな株も(中)

・モリアオガエルの卵塊がブラブラ(右)

(Fujimoto)


(2019/06/18)

 今日も県内だけでなく京都など県外からも、ササユリを見にお訪ね頂きましたが、ササユリは終盤です。

 また、西浅井老人会のみなさんが保全作業に来てくださり、木チップの運搬・散布や除草をしてくださいました。

・進入路のササユリ(左)

・湿原のササユリを観察する来訪者(中)

・除草中の西浅井老人会のみなさん(右)

(Nagasawa、Murata)


「こんなに咲いているとは驚きでした」が来訪者の感想(19/06/17)

 今日も朝早くからササユリ目的の来訪者が、大阪や京都からも お訪ね頂きました。終盤に入り出したササユリですが、未だ蕾もあり もうしばらく楽しんで頂けそうです。

・ササユリを撮る来訪者(左)

・未だ蕾もあります(中)

・森の中ではツチアケビも(右)

(Fujimoto)


湿原ではモリアオガエルの産卵・湿原脇にはササユリ(19/06/15)

 ササユリの開花の最盛期なのですが、湿原の周りではモリアオガエルの 産卵も続いています。これから6月末までは、湿原の脇の木々での産卵が続きます。 森への入口の付属湿地では、ヒツジグサ・ヒメミクリ・ノハナショウブ・ コバノトンボソウ・オオバギボウシ・ヒツジグサが咲いています。モウセンゴケも 群生しており、昆虫があちこちで捕らえられています。

・未だ蕾も多い湿原脇のササユリ(左)

・産卵中のモリアオガエル(中)

・付属湿地のノハナショウブ(右)

(Fujimoto)


どれだけシャッターを押しても押しきれない(19/06/13)

 ササユリの群生している湿原脇は、来訪者の観察のしやすさ(写真の撮りやすさ) を考えて、防獣ネットを張っています。このネットや金網が破られたり、倒されたり していないか、毎日の巡視が欠かせません。幸い今年は獣害が無く、会員も驚く 開花状況です。撮影時間・撮影アングル等々を考えるとどれだけシャッターを切っても 満足できない花の数です。

・ササユリの群落を守る防獣ネット(左)

・未だ蕾も多い(中)

・こんなアングルでの撮影も面白い(右)

(Fujimoto)


森の中ではギンリョウソウの発生が続いています(19/06/12)

 湿原脇のササユリについつい目を奪われがちですが、沢道から湿原に 到着するとミヤマウメモドキの香が全身を包みます。湿原脇の木々には モリアオガエルの卵塊が雨ごとに増えています。

 また、森の中のあちこちにギンリョウソウが発生しています。

・ホソツクシタケとギンリョウソウ(左)

・ヒルムシロの中に咲くヒツジグサ(中)

・地元西浅井中3年生による食害防止テープ巻き作業(右)

(Fujimoto)


観察用新設木道からのササユリ圧巻(19/06/10)

 様々な開花段階・様々な色合い・開花数の多さを、鑑賞してもらいやすいように 新設した木道から、食害防止防獣ネット越しに楽しく撮影してもらえます。

・いろいろな開花段階のササユリ(左)

・色合いもさまざま(中)

・新聞社の取材に応じる会員(右)

(Fujimoto)


出発から徐々に期待が膨らむササユリ観察会(19/06/09)

 集合場所の「やまかど・森の楽舎」を出発し沢沿いに湿原へ 上っていくと、ネットに守られたササユリが目に付き出す。 この段階で、「久しくこんな綺麗なササユリを観ていなかった」とシニア層、 「私はササユリって初めて」と若人。湿原脇の観察コースの木道に入るなり 思い描いていたササユリの咲く光景とは異色。で歓声が続く・・・

・沢道沿いのササユリを観察しつつ(左)

・過去最高の開花となった木道沿いでシャッター音連続(中)

・今日の観察会参加のみなさん(右) 

(Fujimoto)


(2019/06/08)

(Tomioka)


岐阜市立青山中学校生147名が保全活動(19/06/06)

 毎年この時期に環境教育の一環として、自然学習と保全活動のために 岐阜市立青山中学生が訪ねてくれます。今日は、ササユリ咲く 観察コース沿いに森の自然を探索した後、保全活動に力を貸してくれました。

・咲き誇るササユリを鑑賞しつつ、食害防止の解説を聞く(左)

・林内の倒木・落枝の林床整備(中)

・獣害防止のためにヒノキにテープ巻き(右)

(Fujimoto)


森は今「香りを聞く」シーズンに突入・・・(19/06/05)

 古から都では「香りを聞く」『香道』というのがありますが、 今森では、まさに「香りを聞く」シーズンです。ホオノキ・ エゴノキ・コアジサイ・ササユリ・ミヤマウメモドキ等々の 花の香をどれだけ聞き分けられる(嗅ぎ分けられる)か確かめて下さい。 また変わった花の楽しみ方が出来ます。

・開花ピークのササユリ(左)

・10日前後が見頃になるはずのササユリ(中)

・香りもすがすがしいコアジサイ(右)

(Fujimoto)


ササ回復傾向。シカの動き鈍く(2019/06/04)

 ブナの森周辺に設置したササ保護ネットの内外で、ササの植生が回復傾向です。シカの動きが減少しており、固定カメラでも姿がなく、ネットの被害も皆無です。シカ捕獲の効果が表れているのでしょうか。シカの動きがこのまま推移するようであれば、ネットの内外での植生の回復が多いに期待できます。

【画像左】Aゾーンとして管理している箇所のネットの内外の状況です。ネット内の植生は守られており、ネットの外でもササが広がっています。

【画像中】Bゾーンのネットの外の観察コース上にはみだしたササ。新芽の伸長が見えます。

【画像右】Cゾーン内のササの新芽の群生です。

(森の案内人X)


場所によってササユリの開花状況は異なります(19/06/03)

 例年開花が早いのは、沢道・南部湿原南端・尾根道の「七曲がり」です。 既に開花しています。開花した株と蕾が色づいたものとのコントラストが 面白いです。

・沢道のササユリ(左)

・尾根道観察コース沿いのササユリ(中)

・湿原沿いは6/10前後の開花か(右)

(Fujimoto)


ポスター展(19/06/02)

 奥びわ湖・山門水源の森のポスター展を6月28日(金)まで、長浜信用金庫 三ツ矢支店で行なっています。お近くへお越しの際はぜひご覧ください。

(Murata)


ササユリ開花(19/06/01)

 ササユリが咲き始めました。

 発芽の様子やここ数年の状況から、明日2日には咲きそろうのではないかと予想していましたが、一時の低温期が影響したのか例年になく遅い開花となりました。来週末が見頃になるのではないでしょうか。

 今日は第1土曜日で保全作業の日でした。手分けして付属湿地の除草をしたり、スズメバチトラップを交換したり、尾根道の階段を補修したりしました。

・尾根道のコアジサイをバックにしたササユリ(左)

・ほのかな匂いをただよわせるコアジサイ(中)

・尾根道の階段を補修(右)

(Murata)


これより前の情報は、パソコンでは画面右側の「情報(◯年◯月)」をご覧ください。