保全活動の中には調査も含まれます(20/07/31)

 森の生物多様性を保全するには、調査も欠かせません。 今年は、春から氷期の遺存種でもあるミヤマウメモドキの調査を 行っています。この樹は雌雄異株ですが、山門湿原には約700株 もが分布しています。その雌雄比はどうなっているのか、樹の成長は どのようなスピードなのか等々の調査です。調査をし易くするために、 個々の木にNO.プレートを付けています。

 さあ梅雨明けです。キノコが大発生するか???

・ミヤマウメモドキのナンバープレート(左)

・地上1.5mまではシカに喰われています(中)

・コンイロイッポンシメジ(右)

(Fujimoto)


現地交流会(8月10日、山の日)のテーマは「森を守るってどういうこと!」(2020/07/29)

 いろんな生き物の命を支える植物を守り、森の生物多様性を維持するために様々な保全活動が行われています。今まで現地交流会では、ご案内したことがなかった最高地点を含むコースを歩きます。そんなところでも日々地道な作業が続いています。

【画像左】ササを食べる若いシカ(29日の午前7時頃。センサービデオ画像からの切り出し)。背景はネットで守られたササ原ですが、ネットからはみ出して育ったササは、たちどころに食べられます。ですから、ネットの点検・補修は欠かせません。

【画像中】ネットで保護されたゾーン内では下層植生が回復しています。その中でムラサキマユミが大きく育ってきました。かつては群生していたこともありましたが、食害で激減しました。日本固有種で分布が日本海側の多雪地に限定されるということもあり、見つかった自生地で食害から守っているものです。来年には花が見られるかもしれません。

【画像右】姿があまりに綺麗なタマゴタケ。これを見つけた時はすでにこの状態でした。大雨で地盤が緩み傾いたのでしょうか。保全作業に「観察」は必須です。作業を進めながら周囲に気を配っているとこんな姿に出会えることも楽しみです。

(森の案内人X)


(2020/07/28)

(Tomioka)


キノコの形・発生場所にも注目するのも面白い(20/07/27)

 梅雨末期から四季の森でよく発生するのがクサイロハツ。傘の中央部が 緑色から名付けられたのでしょう。

 この時期この森では結構見られる コイヌノエフデ。初めて見た時は、これがキノコ???と思ったものです。

 ヌメリコウジタケは、森のあちこちで、これからよく見られます。 通常は地面から発生していますが、これはアカマツの枯死木(腐食が 進んで、泥状になっている)に発生していました。

・クサイロハツ(左)

・コイヌノエフデ(中)

・ヌメリコウジタケ(右)

(Fujimoto)


(2020/07/25)

(Tomioka)


(2020/07/24)

(Tomioka)


(2020/07/23)

22日から付属湿地のサギソウが咲き始めました。

(Murata)


二十四節季 大暑(2020/07/22)

 最も暑くなる頃とされますが、今日の森は比較的涼しく、快適。夏の生き物が活躍しています。

【画像左】大窓のオニヤンマ。塩津湾方向を背景にゆったりと遊弋という風情ですが、実はエサ取りに大忙しの間の一休みです。エサ取りの瞬間の撮影は、高速すぎて自分の腕では無理。

【画像中】ちょっと不鮮明ですが、この森の代表的な夏のクモ「トゲグモ」で、一般的なクモの形とは違うユニークな造形が人気です。これからの季節、コースを歩くと顔がクモの網の当たることが多くなります。トゲグモがコースを横切って網を張っていることが多いので、注意してみると出会うことができます。

【画像右】タゴガエル。背中の絣のような模様がなんとも涼しげ?

(森の案内人X)


シカに喰われず成長続くアカヤマドリ(20/07/21)

 アカヤマドリは、肉厚で大きいものは傘が20cmを 超えます。この森ではかなり発生が多いのですが、シカの 食害で過去数年は目に触れることが少なかったです。 今年は喰われずに(ナメクジに少し喰われているが)成長が 続いています。他のキノコも発生が続いています。

・昨日のアカヤマドリ(左)

・今日のアカヤマドリ(中)

・テングタケダマシ(右)

(Fujimoto)


クサレダマ・ジュンサイが咲き夏は本格的に・・・(20/07/20)

 未だ梅雨明け宣言は無いものの、森は確実に夏モードに入りました。 文字通り深緑の森の観察コース沿いには、トリアシショウマやノギランの花が 最盛期を迎えています。湿原(付属湿地)では、モウセンゴケの小さな花や ヒツジグサ・ジュンサイが迎えてくれます。

・クサレダマ(左)

・ジュンサイ(中)

・実が大きくなり出したツチアケビ(右)

(Fujimoto)


えぇ!、これはヒノキの皮???(20/07/18)

 ヒノキの幹の反対側に回り込んで凝視するも、一瞬 ヒノキの皮がめくれているのかと思うほど・・・ 見事な保護色というか擬態と言うべきか、シロシタバと いう蛾。これでは野鳥も気付きにくい。

・ヒノキの皮と見間違いそうなシロシタバ(左)

・ハラビロトンボ(雄)(中)

・モウセンゴケの花に(右)

(Fujimoto)


(2020/0717)

(Tomioka)


(2020/0715)

(Tomioka)


(2020/0713)

(Tomioka)


沢道の木橋は、滑りやすいので注意して下さい(20/07/12)

 新型コロナの猛威は、生物多様性が減少していることと関係している のでは無いかという研究者もおられます。そんな中、本会では限られた 面積の森ですが、何とか多様性を保全したいと奮闘しています。

 今日も雨の中来訪者がありましたが、沢道に新設した木橋が非常に 滑りやすいので、現在滑り止め作業を実施中です。注意して歩いて下さい。

・湿原の草本類の下にはオオミズゴケが広く分布しています(左)

・ピークになってきたトリアシショウマの開花(中)

・滑りやすい木橋に滑り止め施工中(右)

(Fujimoto)


(2020/0711)

(Tomioka)


シカの食害が減り、植物も再生が続く(20/07/10)

 この森の保全作業のかなりの部分は、シカの食害防止のための 防獣作業が占めています。

 生物多様性の保全のためには、シカの 個体数管理も必要だという観点から、有害駆除を進めた結果、昨年 あたりから食害が顕著に減ってきました。その結果、一時姿を 消していた植物も見られるようになってきました。

・防獣ネット(昨年まで)と除伐による日照確保で分布が広がるコアジサイ(左)

・再生してきたクルマバハグマ(中)

・キホウキタケ(右)

(Fujimoto)


(2020/07/08)

(Tomioka)


イグチ科のキノコが発生し始めました(20/07/06)

 梅雨明けから一気にキノコの発生が増えるのが、例年の 森の楽しみです。特にこの時期からはイグチ科のキノコが 森を彩ります。昨日は会員が今年初めてのアカヤマドリを 観察しています。アカガシ林で大量発生した年もあったのですが、 最近はシカの食害もあり大量発生は見られなくなりました。

・ウラグロニガイグチ(左)

・イガができはじめたクリ(中)

・ミヤマウメモドキの実生(右)

(Fujimoto)


(2020/07/05)

(Tomioka)


(2020/07/03)

(Tomioka)


小雨の森もしっとりとして心楽しい(20/07/02)

 小雨の中、今日も来訪者が「これくらいの雨なら、かえって 落ち着いた感じでいいですね」と。「大窓」は、好天の日に 見渡せない、鈴鹿山地や近江八幡の長命寺山まで望めました。

・タゴガエルがどこに居るか分かりますか(左)

・大窓からの眺望(中)

・いろいろなキノコが発生し出しました(カレバキツネタケ)(右)

(Fujimoto)


良くも悪くも、ちょっと意外な体験です。(2020/07/01)

【画像左】逃げないタゴガエル。雨後とはいえ、いつもは乾燥しているブナの森で。「なんでこんなところにいるんだ!?」と手を伸ばしても逃げない。指の先に顎を乗せているように見えませんか?もちろん容易に捕まえられます。しかし、その後逃げようと暴れ、逃げるときは素早い。なぜこんな行動をするのでしょうね。

【画像中】2足歩行で走って逃げるヤマドリ。森を歩いていると稀に足元からヤマドリが大きな羽音を立てて飛びあがり、びっくりさせられます。今日は子連れで、子は飛び上がりましたが親は速足で逃げ、飛び上がることはありませんでした。親はゆっくりと逃げて敵の目を自分に引き付けているのでしょうか。暗い中でのブレ写真、ご容赦を。

【画像右】ちょっと嫌な話。水源の森入口の総合案内版の下に捨てられたゴミです。ティッシュぺーパーとドリンク剤の空き瓶です。なんで最も多くの人が見る総合案内版の下?とても自然を愛でる人のすることではないと思います。コロナのせいか、最近入山される方が増え、それに伴ってコース中のごみも確実に増えています。ぜひ快適な環境維持にご協力を。

(森の案内人X)

パネル展示をしています(2020/07/01)

期間は7月1日から7月31日までの間、滋賀銀守山支店で行っています。 今回は、春から夏のイメ-ジで展示してみました。

(Nishikawa)


これより前の情報は、パソコンでは画面右側の「情報(◯年◯月)」をご覧ください。